
コラム
注文住宅の相場や価格はいくら?坪数・間取りによる違いや予算の決め方を解説

注文住宅を建てたいけれど費用がどのくらいかかるのか不安という方は多いでしょう。土地の有無や建物の規模、地域によって価格は大きく変動します。
本記事では注文住宅の費用内訳から坪数・間取り別の相場、予算の立て方まで詳しく解説します。
注文住宅の主な費用の内訳は?

注文住宅を建てる際には、土地購入費、建築費、頭金、諸費用といった複数の費用項目が発生します。住宅金融支援機構の調査データを基に、それぞれの詳しい内容と目安金額を見ていきましょう。
土地の購入費
土地購入費には土地代金だけでなく、仲介手数料や各種税金なども含まれます。手付金として物件価格の5〜10%、残代金として物件価格から手付金と住宅ローン借入金を差し引いた金額、購入諸費用として土地代金と建物工事費の合計額の6〜10%程度を見込む必要があります。
2023年度のデータによると、土地付き注文住宅の土地取得費全国平均は約1,498万円でした。地域差が大きく、首都圏では約2,277万円、その他地域では約915万円と2.5倍近い差があります。土地の条件や立地によって工事スケジュールも変わるため、建築会社を先に決めて相談しながら土地選びを進める方法も効果的です。
住宅の建築費
建築費は本体工事費と別途工事費に大きく分けられます。本体工事費は建築費全体の約70〜80%を占め、基礎・土台・構造体・内外装・屋根・設備工事などが含まれます。
別途工事費は建築費全体の約15〜20%で、外構工事や電気配線、給排水・ガスの引き込み工事、地盤調査・改良工事などが該当します。2023年度の注文住宅建築費全国平均は約3,861万円、延床面積は約119.5㎡で、坪単価に換算すると約107万円です。建物の形状や仕様により金額は大きく変動するため、詳細な見積もりが重要です。
頭金
頭金は住宅購入時に先払いする代金の一部で、住宅ローンの借入金を減らし毎月の返済負担を軽くする効果があります。一般的に住宅価格の2割程度を準備することが推奨されています。
国土交通省の住宅市場動向調査によると、土地を購入した注文住宅の自己資金比率は29.0%となっています。ただし、現在は住宅価格全額を借り入れるフルローンも利用可能なケースが多いため、資金状況に応じて検討しましょう。頭金を用意することで住宅ローン審査が通りやすくなるメリットもあります。
出典:国土交通省 住宅局「令和5年度 住宅市場動向調査 報告書」
その他諸費用
注文住宅建築時には工事費以外に各種税金や手数料が発生します。主に以下の通りです。
- 不動産取得税
- 登録免許税
- 不動産会社仲介手数料
- 住宅ローン手数料
- 火災保険料
- 表示登記費用
- 印紙代
注文住宅の場合、これらの諸費用は通常、土地代と建築費用の合計額の10〜12%程度を見込む必要があります。
住宅ローンを利用する場合は、印紙税やローン保証料、団体信用生命保険料、抵当権設定登記費用なども追加で考慮しなければなりません。事前に十分な準備をしておくことで、予想外の出費を避けられます。
【坪数・間取り別】注文住宅の相場

注文住宅の費用は建物の規模によって大きく変わります。坪数や間取り別の相場を把握して、予算計画の参考にしてください。
坪数別
建物の大きさは費用に直接影響する重要な要素です。一般的な坪単価を基に、30坪、40坪、50坪以上の3つのパターンで相場を見ていきましょう。
30坪
30坪(約99㎡)の注文住宅建築費相場は約3,200万円となります。3〜4人のファミリー向けとして一般的な広さで、リビング・ダイニング・キッチンに3部屋程度の間取りが可能です。
40坪
40坪(約132㎡)の注文住宅建築費相場は約4,300万円です。4人家族でも余裕を持って生活できる十分な広さがあり、個室を多く設けたり趣味のスペースを作ったりと自由度が高まります。
50坪以上
50坪以上の注文住宅建築費相場は約5,400万円以上となります。大家族や三世代同居、趣味を楽しむ専用スペースなど、より豊かな暮らしを実現できる広さです。
間取り別
間取りによる費用の違いも住宅選びの重要なポイントです。必要な部屋数は家族構成やライフスタイルによって変わりますが、一般的な間取り別の費用相場を確認しておきましょう。
間取り | 延床面積の目安 | 建築費相場 | 想定世帯 |
---|---|---|---|
2LDK | 20〜25坪 | 2,100〜2,700万円 | 夫婦・新婚世帯 |
3LDK | 25〜35坪 | 2,700〜3,800万円 | 3〜4人家族 |
4LDK | 30〜40坪 | 3,200〜4,300万円 | 4〜5人家族 |
5LDK以上 | 35坪以上 | 3,800万円以上 | 大家族・二世帯 |
上記の表からも分かるように、部屋数が増えるほど建築費も高くなります。ただし同じ間取りでも設備のグレードや仕様によって価格は変動するため、予算に合わせた選択が重要です。将来的な家族構成の変化も考慮して、最適な間取りを検討しましょう。
注文住宅を建てるときの予算の決め方は?

注文住宅の予算設定では、土地の広さ、必要な部屋数、年収とローン返済のバランスを総合的に検討することが重要です。無理のない資金計画を立てるためのポイントを解説します。
建てる土地の広さからかかるお金を予測する
土地の広さは建物の設計に大きく影響し、建築費にも直結します。建ぺい率や容積率などの法的制限を確認した上で、希望する建物規模を実現できる土地面積を検討しましょう。
30坪の総二階建てを建てる場合、建ぺい率50%の地域では最低30坪の敷地が必要です。しかし実際には玄関アプローチや駐車場、庭などのスペースも考慮して、40〜50坪程度の余裕を持った土地選びが望ましいでしょう。土地価格は立地により大きく変わるため、エリアの相場を事前に調査することが重要です。
必要な部屋数や間取りなどを決める
家族構成とライフスタイルに合わせた部屋数と床面積の決定は、予算計画の基礎となります。現在の状況だけでなく、将来的な変化も考慮して検討することが大切です。必要以上に大きな住宅は建築費だけでなく維持費も高額になるため、適正な規模の見極めが重要です。
年収を見直しローン支払いなども視野に入れる
住宅ローンは年収の25%以内の返済額に抑えることが推奨されています。年収600万円なら年間150万円、月額12.5万円を基準に借入額を検討しましょう。
住宅ローンの返済期間は一般的に35年以内ですが、年齢による制限もあります。金利タイプの選択も重要で、変動金利は初期費用を抑えられる反面、将来の金利上昇リスクがあります。家族の将来設計や収入の見通し、生活費なども含めて、余裕を持った返済計画を立てることが安心な住まいづくりにつながります。
注文住宅の費用を安くするポイントとは?

注文住宅の建築費を抑えるには、土地選びから建物設計まで様々な工夫が可能です。コストダウンのための具体的な方法を解説します。
土地にこだわりすぎないようにする
人気の南道路や整形地にこだわると土地価格が高額になりがちです。北道路でも設計次第で明るく快適な住宅は実現できるため、方角にとらわれすぎないことが重要です。
台形や旗竿地などの不整形地も候補に入れると選択肢が広がります。旗竿地は道路から奥まった立地のため静かで、プライバシーを確保しやすい点がメリットです。古家付き土地は解体費用がかかりますが、上下水道の引き込み工事が不要な場合が多く、トータルコストを抑えられる可能性があります。
規格型の注文住宅を購入する
あらかじめ用意されたプランから選ぶ規格型注文住宅は、自由設計型に比べて大幅にコストを抑えられます。材料の大量発注や工程の標準化により、価格が明確で予算管理もしやすくなります。
規格型でも基本的な間取り変更やオプション追加は可能なケースが多いため、完全にオリジナルにこだわらない方には適した選択肢です。建築会社によって規格プランの内容は異なるため、複数社を比較検討することをおすすめします。
内装や全体的なデザインをシンプルにする
建物の外観をシンプルにすることで材料費と施工費を大幅に削減できます。凹凸の少ない長方形や正方形の平面プラン、切妻や片流れなどのシンプルな屋根形状を選ぶことがポイントです。
内装では水回りを1箇所にまとめると配管工事を簡略化でき、コストダウンにつながります。1階と2階で縦方向に水回りを揃えるとより効率的です。無垢材や自然素材は魅力的ですが、コストを抑えたい場合は標準仕様の建材を活用し、アクセントとして部分的に使用する方法も有効です。
注文住宅の相場や価格に関するFAQ

注文住宅の費用について、よくある質問とその回答をまとめました。
注文住宅と建売住宅で違いはある?
同じ土地面積・建物面積であれば、一般的に建売住宅の方が注文住宅より安くなります。建売住宅は事前に設計・施工が完了しており、大量生産効果によってコストを削減できるためです。
ただし建売住宅は既に完成しているため、間取りや設備、デザインなどを自分の好みに合わせることはできません。家族のライフスタイルに合わせた住まいを実現したい場合や、住宅に特別なこだわりがある場合は、注文住宅を選択することで満足度の高い住まいを手に入れられるでしょう。
坪単価で費用を比較してもよい?
坪単価は建築会社を比較する際の目安として活用できますが、計算方法や含まれる工事範囲が会社によって異なるため注意が必要です。延床面積で計算する場合と施工床面積で計算する場合では数値が変わります。
また標準仕様に含まれる設備や仕様のレベルも会社によって大きく異なります。坪単価だけで判断せず、同じ条件での詳細な見積もりを複数社から取得して比較検討することが重要です。アフターサービスや保証内容も含めて総合的に判断しましょう。
注文住宅の相場や価格を知って購入に役立てよう
注文住宅の相場は全国平均で約3,861万円ですが、地域や建物の規模、仕様によって大きく変動します。土地購入から建築まで含めると4,900万円を超える費用が必要になるケースも多いため、事前の資金計画が重要です。コストを抑えるには土地選びの工夫や規格型住宅の選択、シンプルなデザインの採用などが効果的です。
西川建設は千葉県鴨川市を拠点に、お客様の予算に合わせた注文住宅づくりを行っています。地域密着の工務店として、土地探しから設計・施工・アフターフォローまで一貫してサポートいたします。注文住宅のご相談やお見積もりは無料ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。あなたの理想の住まいを実現するお手伝いをさせていただきます。
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